Android MediaStore.MediaColumnsを調べる

散歩でカモを見つけ観察している柴犬です。

概要

「Android CameraX を始めてみて3」の takePhoto() 関数の入れ子 onImageSaved() 関数の中でもう少し突き詰めてみたいところがありましたので、記録します。

基礎＆応用力をしっかり育成！Androidアプリ開発の教科書 第3版 Java対応 なんちゃって開発者にならないための実践ハンズオン

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(著), 山田 祥寛(監修)

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次に紹介する本はちょっと過激な表紙ですが、本の内容はまじめてよく理解できる書き方をしています。先の「Androidアプリ開発」で飛ばしているところを丁寧に説明しているので、これで理解が早まりました。お勧めです。

しかもこれが100円で買え、ボリュームがすごい量です。なので著者に感謝です。

Android: アプリ開発（for Java） 実践Java言語シリーズ

井上 信幸 (著) 形式: Kindle版

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onImageSaved() 関数の中２つの疑問

調べてなんとなくできたという感じでしたが次の 2 点について疑問に思っていましたので、もう少し突っ込んで試行してみました。

1. projection はどういう働きをするのか

・・・・私の判定　SQL でいうならば Field の指定のようです。

2. カラムのインデックスがなぜ 0 なのか

・・・・私の判定　一つの Field だけなので 0 でよい。

copy

                override fun
                        onImageSaved(output: ImageCapture.OutputFileResults) {
                    val msg = "Photo capture succeeded: ${output.savedUri}"
                    Toast.makeText(baseContext, msg, Toast.LENGTH_SHORT).show()
                    Log.d(TAG, msg)

                    //＊＊＊＊＊疑問1
                    val projection = arrayOf(MediaStore.MediaColumns.DATA)
                    //アプリケーションのデータベースに接続して URI を検索します
                    val cursor =
                        applicationContext.contentResolver.query(
                            Uri.parse(
                                output.savedUri.toString()
                            ), projection, null, null, null
                        )

                    if (cursor != null) {
                        var path: String? = null
                        //最初のレコードにカーソルを移します
                        if (cursor.moveToFirst()) {
                            //＊＊＊＊＊疑問2
                            //path はカラムのインデックスが 0 のようです
                            path = cursor.getString(0)
                        }
                        cursor.close()
                        if (path != null) {
                            //パスが取得できたので File を作成します
                            val file = File(path)
                            //ftpDirectory は "ftp://192.168.□□.□□/" 不要
                            val filelist = FtpAccess().Await(
                                "□□□□",
                                "□□□□□□□□□□",
                                "192.168.□□.□□",
                                "□□□□□□/□□□□□□/",
                                file
                            )
                            findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = filelist
                        }
                    }
                }

疑問点を推測

上のコードを実行して最終行で表示させないように次のとおりコメントアウト

findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = filelist

↓

//findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = filelist

if (moveToFirst()) {} のブロックの中に次のコード（cursorのスコープ内なので）

val columnnames: Array<String> = getColumnNames()
findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = columnnames.joinToString("\n")

または

val infolist = mutableListOf<String>()
for (i in 0..(getCount() - 1)) {
    infolist.add(getColumnName(i))
}
findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = infolist.joinToString("\n")

を挿入して実行します。

実行の結果

いくつかの名前があると予想していましたが、なんと次の一つのみでした。

_data

原因の推測

この原因を推測してみました。

cursor を取得するときに projection を次のようにして、データの項目のみとしているからと結論しました。

val projection = arrayOf(MediaStore.MediaColumns.DATA)

であるなら、projection を次のように指定しなければすべてのカラム名が見えるはずです。

val cursor = applicationContext.contentResolver.query(
               Uri.parse(output.savedUri.toString()), projection, null, null, null            )

↓↓

val cursor = applicationContext.contentResolver.query(
               Uri.parse(output.savedUri.toString()), null, null, null, null            )

推測の検証結果

早々に実行してみました。予想通りすべて表示されました。

全部で次の56項目が表示されました。

instance_id, 
compilation,
disc_number,
duration,
album_artist,
description,
picasa_id,
resolution,
atitude,
orientation,
artist,
author,
height,
is_drm,
bucket_display_name,
owner_package_name,
f_number,
volume_name,
date_modified,
writer,
date_expires,
composer,
_display_name,
scene_capture_type,
datetaken,
mime_type,
bitrate,
cd_track_number,
_id,
iso,
xmp,
year,
_data,
_size,
album,
genre,
title,
width,
longitude,
is_favorite,
is_trashed,
exposure_time,
group_id,
document_id,
generation_added,
is_download,
generation_modified,
is_pending,
date_added,
mini_thumb_magic,
capture_framerate,
num_tracks,
isprivate,
original_document_id,
bucket_id,
ralative_path

_data は上から32番目にありました。

MediaStore.MediaColumns

val projection = arrayOf(MediaStore.MediaColumns.DATA) の配列の中身である

MediaStore.MediaColumns.DATA が何か調べてみることにします。それはただの値でした。

MediaStore.MediaColumns に関するリファレンスは次の URL に載っています。

https://developer.android.com/reference/android/provider/MediaStore.MediaColumns

これををまとめて次の表を作りました。

DATAの説明

ディスク上のメディアへの絶対ファイルパスを格納しているとあります。

このパスを使ってファイル操作を行うことができるが、ファイルが常に利用可能であるとしてはならないとあります。

Android 11以降は読み取り専用になり、ファイルの場所を更新するには、DISPLAY_NAME列とRELATIVE_PATH列の値を使用しますとあります。

44項目にないもの

description は44項目の中にありませんが、次の MediaStore.Images.ImageColumns に含まれています。

今回はカメラで撮影した画像ファイルが対象ですので MediaStore.Images.ImageColumns の項目も含むようです。

44項目 + 10項目 = 54項目で2項目まだ不足していますが、それは

instance_id と _id の2項目で Columns データ構造上のものだから省かれていると推測されます。

MediaStore.Images.ImageColumns

見直し後のコード

これまでの結果を踏まえて次のようにコードを見直しました。

また、Kotlin イディオム風に

if (cursor != null)

↓↓

cursor?.

if (path != null) 

↓↓

path?.

としてみました。

                override fun
                        onImageSaved(output: ImageCapture.OutputFileResults) {
                    val msg = "Photo capture succeeded: ${output.savedUri}"
                    Toast.makeText(baseContext, msg, Toast.LENGTH_SHORT).show()
                    Log.d(TAG, msg)

                    //val projection = null    // 読み込む列の指定
                    // パフォーマンスとしては指定した方がよい
                    val projection = arrayOf(MediaStore.MediaColumns.DATA)
                    val selection = null     // 行の絞り込みの指定
                    val selectionArgs = null // selectionの?を置き換える引数
                    val sortOrder = null     // 並び順

                    //アプリケーションのデータベースに接続して URI を検索します
                    val cursor =
                        applicationContext.contentResolver.query(
                            Uri.parse(
                                output.savedUri.toString()
                            ), projection, selection, selectionArgs, sortOrder
                        )

                    cursor?.apply {
                        var path: String? = null
                        //最初のレコードにカーソルを移します
                        if (moveToFirst()) {
                            //データがあるカラム名は _data です。
                            val index: Int = getColumnIndex(MediaStore.MediaColumns.DATA)
                            path = getString(index)
                        }
                        close()

                        path?.let {
                            //パスが取得できたので File を作成します
                            val file = File(it)
                            //ftpDirectory は "ftp://192.168.□□.□□/" 不要
                            val filelist = FtpAccess().Await(
                                "□□□□",
                                "□□□□□□□□□□",
                                "192.168.□□.□□",
                                "□□□□□□/□□□□□□/",
                                file
                            )
                            findViewById<TextView>(R.id.tvinfo).text = filelist
                        }
                    }
                }

実行の結果は問題ありませんでした。

今回はここまでとします。